宮城旅行 その2

時計を確認したら乗車からかなりの時間が経っていた。
やっぱり吐き気は治まっていない。
相変わらず胃はムカムカしているし風邪をひいているみたいに喉の奥が痛む。
とにかく気を紛らわせようと車窓に集中するよう努力してみる。

ビルだらけの東京とは違ってのどかな田園風景が広がっていて、
あぁ…ついに仙台に帰ってきたんだな…とちょっと泣きたくなってきた。
震災が起きてからというもの帰りたくてしょうがなくてね…
現地が大変な時期に私みたいなのが行っても邪魔になるだけだろうしと我慢してたんだけどやっぱり心配だよね。
大学の友人は私が出身者だということは知らないから東北の悪口と思えるようなことを言うんだよ。
ほんの一部の人なんだけどね。
ニュースの情報は偏ってるからそういうふうに思われてもしょうがないんだけどやっぱり寂しい。
今回の旅行はそういう人達に宮城は壊滅状態ってわけではないんだよ!テレビの情報に惑わされないで遊びにいってやってよ!ということを説明するための旅でもあるのです。
いっぱい写真を撮ってみんなに見てもらうんだ(`・ω・´)

私が決意を固めているうちに新幹線は仙台駅へと近づいてきました。
車窓から見える仙台の文字に私の涙腺は崩壊寸前。
本当に仙台に帰ってきたんだ…

ホームに降りて、胸いっぱいに空気を吸うと不思議なことにすごく安心するんですね。
体が故郷の空気を覚えているのか、単に関東より空気が綺麗なのかは分かりませんが私の故郷はやっぱりここだなぁと再確認しました。

高鳴る胸を抑えつつエスカレーターを降りるとそこはもう見慣れた景色。
駅はさほど変わっていなかった!
というか10年前とおんなじ!
昔の思い出がぶわあああっと脳内に流れこんできて、友人がトイレに行っている間にちょっとだけ泣きました(*´艸`*)

なつかしいね…
仙台ただいまー!

この時計、まだあったんだなぁ…
昔のまんまだ…

来る前にこっちの友人から聞いてはいたけど伊達政宗像がないというのはちょっと寂しいなぁ…


その3へつづく